目的
RACはNPO法人の定款において下記の通り活動目的を定義しています。
地域の振興には健全な流域の発展が不可欠であるという認識に立ち、これを構成する流域の歴史・風土・自然・生活・文化等をとおして、地球環境の根幹ともいえる水循環を担う「川」を理解する「川に学ぶ」という理念のもと、川及び水辺での継続的な体験活動とそれを支える「川の指導者」を育成する他、この活動の普遍化に向けて産学官民の連携のもと様々な分野や地域を越えた交流や支援を行い、同時に円滑な活動を推進するために必要な調査研究や普及啓発を図り、もって良好な河川・水環境の保全及び創出に寄与することを目的とする。
上記定款の目的に賛同する全国各地の市民団体や各種組織や有志により、先に制定された川に学ぶ理念を柱として指導者養成や各種普及活動等を全国各地で展開しています。
設立の背景
1997年の河川法改正、それに1998年6月の河川審議会「川に学ぶ小委員会」がまとめた「『川に学ぶ』社会をめざして」という答申が出されました。
この答申では、「古来より、人は川の流れと共に暮らし、川を愛し、川から多くのことを学んできた。それは川が豊な恵みをもたらし、交通・交易の場として人々の生活を支えてきただけでなく、人間の心性に関する文化を育んできたことの現れである。川とのつながりを取り戻し、川に学ぶ社会を創造すること。それはすなわち近代が生み出した地球規模の環境問題や私たちの心の危機を乗り越え、真に幸福な次期文明を探ることにつながる。なぜなら、川とは自然の生態系であると同時に、流域という共同体や生命のつながりそのもの。川に学ぶ社会を創造するため、先ずは、川の魅力とその本当の姿、川の作法を守ってきた先人の知恵を広く多くの人に伝えることが大切」と提言されています。
当協議会(RAC)は、当該答申をきっかけとして2000年9月に設立されました。それまで各地域の実情に合せて展開されていた指導者養成活動をメンバーが持ち寄り、各地域の独自性を尊重しつつも共通理念に基づいたカリキュラムをつくりました。そして、川での安全で楽しい活動を普及し、川の危険性や川と人との繋がり等を正しく理解し伝えることのできる「川の指導者」の養成を全国各地で展開することとなりました。